
今月号は『事故防止・安全対策特集』として、各社が工夫を凝らして取り組んでいる事例を、それぞれの視点からご紹介しています。
ヒューマンエラーによる事故を少しでも減らすため、さまざまな支援システムが開発・導入されています。しかし本号では、そうした技術面だけでなく、安全の最後の砦ともいえる『働く人』に焦点を当て、人を中心とした安全活動に取り組む事業者を多く取り上げました。
また、第16回定時社員総会では、『運転を支える人間(その特性)と鉄道技術 ─重大事故・事象の経験から─』と題したご講演が行われました。過去の事故から学ぶこと、人間の特性を正しく理解すること、そして自らを過信しないことなど、安全を考えるうえで多くの示唆に富んだ内容でした。皆様の日々の業務に少しでもお役立ていただければ幸いです。
最近、薬の飲み忘れを防ぐために、スマートフォンやスマートウォッチにアラームを設定し、さらにメモを貼り、家族にも確認を頼むなど、万全の対策を講じていたにもかかわらず、通知や確認のタイミングが少しずれただけで『もう飲んだだろうか』と不安になり、結果的に薬を飲み過ぎてしまったという笑い話を聞きました。人間は注意を重ねてもなお間違えることがあり、その難しさをあらためて感じさせられる出来事でした。私自身も思い当たることが多いのが正直なところです。